高気密高断熱

高気密高断熱って何?

これは家の内外の温度差を大きく保つための工法です。例えて言えば黒部ダムのような温度差のダムですね。
高気密高断熱の住宅では、今まで部屋ごとに冷暖房していたエネルギーで、家中隅から隅まで快適にする事が可能です。
この『家中隅から隅まで』が大切な所で、冬なら比較的低い温度でも快適に感じますし、ヒートショックも少なく、夏の冷房はドライ運転だけでも大丈夫です。(正直言って個人差はありますが。)

高気密高断熱住宅にすると、冷暖房の量(期間)が少なくなりますし、室内環境の質が大幅に向上します。

高断熱はなんとなく分かるのですが、高気密っていったい何?

これは、最も多い質問です。高断熱は、分厚い布団で家をすっぽり包んでしまうイメージで間違いありません。予算とデザインが許す限り分厚ければ分厚いほど良いのです。ただし、壁内結露等の問題があるので布団の種類には注意が必要です。ダムの高さが高くなるほどハイレベルの構造が要求されるのと同様に、高断熱住宅でも高い温度差を保持するために高度な技術力と丁寧な施工が必要となります。

高気密は空気が美味しい

一方の高気密のイメージといえば『空調された室内に閉じ込められた感じがする』人がほとんどです。
でも現場見学会などで実際に体験していただくと、『こんなに快適な家がたったこれだけの冷暖房で済んでいるのか!』と驚かれ、高気密に対する認識が180°変わります。これは夏、冬の気候が厳しいときに体験していただくと、もう玄関を入った瞬間に分かります。(これは高断熱高気密だけではなく、自然素材も関係しています。)
大阪のNさんは『空気が美味しいってこういう事だったんですね。』とまで感激されていました。

高気密はベストな状態で室内を開放すること

家全体の熱損失のうち換気で失われる熱は25〜30%です。この熱損失を0にすればエネルギーのロスは無くなりますが、新鮮な空気の供給もなく当然人間は生きて行けません。そこで、熱損失と室内環境のベストなバランスを保つために計画換気を行います。

計画換気(機械換気)せずに自然換気で行えば良いと思われるかもしれませんが、自然換気は隙間風であり、換気ではありません。隙間風は熱損失が多すぎる上、風向き、風速、気温、気圧などに影響され《確実》に換気が出来ません。
隙間風で湿気や臭いがこもりやすい押入れの中まできちんと換気できるでしょうか。ですから、家の隅々まで快適な環境にするためには先ず、計画換気が必要になってくるのです。

計画換気では基本的に家族一人当たり1時間に30m³の新鮮な空気を室内に導き、就寝中の一酸化炭素濃度が1000ppmを超えないように設定します。この計画換気を《確実》に行うためには、風向き、風速、気温、気圧などに影響されない高い気密性能(C値=2p²/m²以下)がどうしても必要になります。

高気密と言われると、密閉された空間によどんだ空気が漂っている…と想像されがちですが、実際はベストな状態で室内を開放することなのです。

下の図のように高断熱・高気密・計画換気・全館冷暖房を高性能住宅の四要素といい、密接な関係があります。
播州地方では夏の直射日光の遮蔽も重要です。

窓の開閉でより快適に

気密住宅で勘違いされやすいのが窓の開け閉めなのですが、計画換気は一年中運転させますが、春、秋などの快適な気候のときは窓を開け放して頂くのは全く問題ありません。(室内外の温度差が少なく、熱損失が少ないため)
言いかえれば、冷暖房で窓を閉めたいときだけ閉めて頂けばそれで結構です。ですから、『一年中快適な環境で生活していると、皮膚の汗腺が少なくなって抵抗力のない体質になってしまわないか』という質問も思い違いであることがわかります。

それと副次的な効果ですが、湿気を含んだ空気が構造体と接触せずに室内に流入する構造ですので、建物の構造体が湿気ることも少なく耐久性に良いと思われます。花粉症や周辺のほこりでお困りの家庭には高性能フィルター付の給気口の採用をお勧めします。

実際に体験して下さい!

高気密高断熱住宅の快適さを納得して頂くのには、実際に体験して頂くのが1番だと思います。モデルハウスはございませんので、OBの施主様にお願いして見学させていただいています。弊社の家で生活されているお客様の率直な感想をお聞き頂けるので、とても参考になるかと思います。
ご希望の方は、「資料請求」からメール、または電話でぜひお申し込みください。